遺産の使い込みを調査する手段とされた時の対処法

相続を開始するため遺産整理をしていると、ふと違和感に気づく人もいます。第三者による使い込みが起きているかもしれない、その気持ちを無視してはいけません。他の相続人に内緒で、遺産を使いこむ人もいます。法定相続人以外の人が使い込んでいるかもしれません。

怪しいと感じたときは、必ず使い込みの調査を行いましょう。今回の記事では、遺産の使い込みを調査する方法を解説します。確信した後の対処法と合わせて参考にしてください。

遺産を使い込みの具体例

最初に、遺産を使い込む具体的な例を知っておきましょう。
・被相続人の預金口座のお金を、生前から引き出し自分のものにする。
・生前に自動車や不動産、株などを売却させその利益を自分のものにする。
・被相続人が賃貸経営をしている場合、家賃の振込先を変更している。

多くのケースで、遺産の使い込みは、被相続人の生前から計画的に行っていたものが多く上げられます。相続が発生すると、遺産に相続人の注目が集まるのは当然です。使い込みをする者は、その前に遺産を得ようと画策します。被相続人が健在している時ならば、書類などのやり取りもスムーズです。

第三者の使い込みを他の相続人が知るのは、相続発生後がほとんどです。だからこそ調査や回収の作業などに苦労します。

遺産の使い込みを調査する手段

それでは、遺産の使い込みを調査する手段を確認していきましょう。

被相続人の銀行口座を調査

預貯金の使い込みが最も多いケースです。遺産が使い込まれているのでは?と違和感を抱くのは、預金残高の低さからではないでしょうか。裕福だとまでは言えずとも、こんなに残高が低いわけがないと考えます。最初に被相続人が取引をしていた銀行を確認し、そのすべての残高を確認しましょう。

次に、取引をしていたすべての金融機関に開示請求を行います。不可解なやり取り、例えば毎月定期的に引き出しているなどがあれば怪しいです。遺産分割協議において、話し合いの議題に上げましょう。

お金の流れを確認

自動車や不動産などが、知らぬ間に売却されているケースもあると先ほど説明しました。これらのお金がどうなったのか、お金の流れを確認する必要があります。先ほどの調査で取得した銀行の利用明細で大金の入金があれば問題ありませんが、被相続人の口座に形跡がなければ何に使われたかを確認しなければいけません。

遺産分割協議で、お金の流れを話し合ってください。誰もが知らないと話すのならば、売却先を探すなどの調査が必要です。書類などを確認し売却先へ確認をしに行きましょう。売却時に連れ添ってきた者がいないかどうか、いればその相続人は知っていたことになり、しらを切ったことになります。

弁護士に依頼をする

使い込みをした者が、自分から名乗り出て素直に分配すれば問題はありません。しかし、ほとんどのケースであり得ないことです。まず認めません。

使い込みが間違いないが相手が認めない、このような状況で個人の限界を感じたときは、弁護士に相談をしましょう。自分が確認した証拠を持ち、相続に強い弁護士を選び相談に行きます。

個人でできる調査にはどうしても限界があります。弁護士ならば、弁護士照会制度の利用もでき、幅広い調査が可能です。足りない分の証拠を補う方法を、多くの経験から模索してくれます。

遺産を使い込みされた時の対処法

遺産の使い込みされた時は、次のように対処をすることがおすすめです。
1)使い込みをした本人と話し合い認めさせ支払いをさせる。
2)支払いを拒む場合は、弁護士に依頼をする。
3)弁護士が介入をしても話し合いで解決しない場合は「不当利得返還請求」「損害賠償請求」を検討する。

使い込みの金額にもよりますが、高額な場合は弁護士に相談を行いましょう。遺産の使い込みが発覚すると、どうしても感情的になりがちです。しかし一度冷静になって対応をするようにしましょう。弁護士に介入してもらう利点には、自分が平常心を保てることも含まれます。